運動前のストレッチは本当に悪者なのか【動機付けとの関係から考える】

『運動前のストレッチはダメ!』

近年、こういった文献が多く出ています。

細かく見ると、

運動前にストレッチで体を伸ばしすぎると、

①運動パフォーマンス(筋力)の低下

②けがのリスクが上がる

とのことです。

ここで出てくる「ストレッチ」とは『スタティックストレッチ(静的ストレッチ)』と言って、

ゆっくりグイ―――――っと伸ばす方法です。

一般的なストレッチ方法ですね♪

ふくらはぎセルフストレッチ
三角筋セルフストレッチ

でも本当に【運動前のストレッチは悪者なのでしょうか?】

このブログの結論をまず言ってしまうと、、、

(‘Д’)『運動前のストレッチ大丈夫です!!』

(‘Д’)『ゆっくり伸ばしても大丈夫です!!』

(‘Д’)『パフォーマンス低下しません!!』

です。

ただし、

『ストレッチと運動の間にウォーミングアップや準備体操を入れましょう。』

ストレッチヒーローのダイナミックストレッチ
ストレッチヒーローの動的ストレッチ

 △ストレッチにもウォーミングアップに最適な動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)などがあります△

※『運動前のストレッチ後、ウォームアップで体に刺激を入れることで運動パフォーマンスの低下には影響しない』と最近アメリカの論文で発表されたみたいです。

ここからはもう少し掘り下げて考えていきますので、興味のある方はじっくりとお読みください。

―そもそもなぜ運動前のストレッチが悪者扱いされたのか―

それについてはまず、

『運動前のスタティックストレッチで運動能力が低下する』

といった論文を軽くおさらいしておきます。

まず被験者に対して、スタティックストレッチを60秒(文献によっては45秒、30秒、90秒以上など様々)行い、その直後【運動能力】を測定してみるとストレッチ前に比べて記録が低下した。

【運動能力】については特に、

☆瞬発力:ダッシュや跳躍など

☆筋パワー:最大筋出力など

で顕著に変化(低下)が現れた。

まとめると大体こんな感じの論文ばかりです。

要は、

『体をめっちゃ伸ばした後、

すぐに走ったり、

ジャンプしたり、

重たい物を持とうとしても上手くいかないよー!』

ってことです。

なんとなくイメージ湧きますよね(^^)

しかし、この実験内容を実際のスポーツの現場に置き換えてみると幾つか疑問点も出てきます。

疑問その①

実際のスポーツの場では運動の【直前まで】グイ―っとストレッチをするということはない。

『位置について、よーい』のタイミングまでストレッチしてから走る。

なんてことはありませんよね。

疑問その②

競技経験者の被験者が多い。(年齢もある程度若い)

運動が久しぶりの方や体がガチガチに固まっている方でも

本当に【同じ結果になる】のでしょうか。

疑問その③

結局、

『運動前のスタティックストレッチで…』というより

『運動前にリラックスしすぎると…』 じゃない?

確かに、『もう眠れる!』っていう状態だと全力で走れる気はしないですよね(;’∀’)

【リラックス状態と運動パフォーマンスの関係】については

実際に私たちが行った実験結果をもとに解説していきます。

―動機付け(モチベーション)が運動パフォーマンスに与える影響―

(実験内容まとめ)

①モチベーションによって【瞬発力】【筋パワー】【集中力】に影響がみられるのかを考察。

いわゆる、

【テンション(やる気)が高い時】って運動能力上がるんじゃないの?

逆に【リラックスしている時】って運動能力落ちそうだよね―。

っていう実験です。

②動機付けのコントロール方法としてこの実験では音楽を使用。

音楽を聴きテンション(覚醒度)を高めることで運動パフォーマンスがどう推移していくかを実験した内容です。

マラソンの高橋尚子選手がレース前には必ず【hitomiさんのLOVE2000】を聞いて気持ちを高めていたというのは有名な話ですが、実際の競技のなかでも『音楽で気持ちを高める(時には落ち着かせる)』といのはあなたも経験があるのではないでしょうか?

①【テンションが上がるようなアップテンポな曲】

②【リラックスできそうなヒーリングミュージック】

③【何も聞かない】

①~③を実行後、様々な種目で運動能力測定を行い、結果に変化があるかを比較。

【テンションが上がるような】アップテンポな曲というのは被験者によって好き嫌いが分かれるため、この実験では【被験者自信が好きな音楽の中でBPMが125以上のアップテンポなもの】を選曲してもらいました。

③運動能力の変化はそれぞれ以下の種目で測定

【瞬発力】:垂直跳び

【走力】:30m走

【筋力】:脚(膝関節)伸展筋力

【集中力】:グリッドエクササイズ(以下の図)

 ※0から1,2…と順に数字を見つけていくアレです。

※脚伸展筋力についてはハイドロマスキュレーター(筋力を数値化できるマシン)を使用した。

脳のストレッチグリッドエクササイズ

実験結果


以下、種目別で紹介していきます(*^^)v

なお、結果はすべて被験者の平均値です。

※今実験での結果です。

垂直跳び(瞬発力)はアップテンポな音楽を聴くと記録が大きく向上した。

被験者の平均

【何も聴かない】53.7cm

【アップテンポ】58.7cm

【リラックス】55.5cm

ただ今実験ではリラックスした状態でも垂直跳びの記録は向上した。

30m走(走力)はアップテンポな音楽を聴くと記録が大きく向上した。

また、リラックスの状態だと記録が低下した。

被験者の平均

【何も聴かない】4”28

【アップテンポ】4”22

【リラックス】4”35

この種目においては予想どうりの結果となった。

脚伸展筋力、つまりもも前(大腿四頭筋)の筋力はアップテンポな曲で向上、

リラックス時で低下した。

【何も聴かない】(左)148.4 (右)155.5

【アップテンポ】(左)159.7 (右)163.5

【リラックス】 (左)142.0 (右)136.9 

この種目もやはり左右とも予想どうり。

 今実験を見た上では、リラックスするとパワーが発揮しにくくなるというのは明らかである。

ということは、

『ストレッチで”柔軟性を高めること”が運動パフォーマンスを低下させる要因』ではなく、『ストレッチで”リラックスする”ことが運動パフォーマンスを低下させる要因』である可能性が高い。 

たとえ運動前にストレッチをしても

【覚醒度】を高めることさえ成功すれば運動パフォーマンスには影響を与えないのではないだろうか?

【覚醒度】を高めるために、ウォーミングアップや準備体操を挟む、

もしくは

今実験のように音楽によってコントロールする。

むしろ運動前にストレッチで柔軟性を高めた方が良い


( ゚Д゚)『運動前は【覚醒度】を高めたいのなら、わざわざ”リラックス効果のある”スタティックストレッチ(静的)をする必要ないじゃん!』

『ウォーミングアップだけでいいじゃん!』

…たしかに、ただ覚醒度だけみればそうかもしれないが、

『運動が久しぶりな人』

『体が硬く可動域が狭い人』

『疲労がたまり筋肉がパンパンな人』は

ガチガチに固まった筋肉のまま動き出す方が危険ではないでしょうか。

なのでまず、

①スタティックストレッチ(静的)でしっかり柔軟性を高め、

②ダイナミックストレッチ(動的)で血流や覚醒度を高める。

③そこから動きを徐々にスポーツに近づけていく。

その方が、全体安心。

運動前のストレッチ(静的)は決して悪者ではありません。

ということで今回は

『運動前のストレッチは悪者なのか?』

『なぜ悪者扱いされていたのか?』

というのを『動機付けと運動パフォーマンスの実験結果』からまとめてみました。

最後までお読みいただきありがとうございました(^-^)

最後に

今実験の種目でまだ結果を発表していなかった、

『グリッドエクササイズ』の結果を載せておきます。

※グリッドエクササイズ:ランダムに並べられた数字の中から0~順に1,2,3、、、と見つけていく検査。

脳トレなんかでも使われますね(*´з`)

今実験では『集中力』の測定ツールとしてこの検査を用いりましたが、

結果・・・

どんな音楽を聴いても全く同じ数値になりました。

でも何も聞かないよりかは良いよね。

という感じでした(;’∀’)

今実験では覚醒度と集中力の関係について明らかにできなかったので、

条件をこまかくきめ、また実験してみます(*^^)v

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